昨日は11月1日。ワンワンワンで犬の日だそうです。
そこにちなんで「犬の思い出」を語りたいと思います。
たっっっくさんありますが、今回は子供の頃仲良しだった近所のワンコのお話です。
小学生の頃、近所の塾にでっかいワンコがいた。
名前は「モナカ」。
モナカはイノシシ狩り用の犬で貰い手が無かったところをここで引き取られたワンコだった。
子犬の頃はテディベアみたいな大きさで塾の子供達のアイドルだったモナカ。
しかしみるみるうちに大きくなり、大人になる頃には立派な大型犬に成長した。
メスとは言え、対イノシシ用の犬。
引っ張る力もシベリアンハスキー並みに強く、牛の骨もバリバリ噛み砕く強靭なアゴの持ち主。
あんなにモナカに群がっていた子供達はみんな離れて、見向きもしなくなった。
そんなモナカを逐一なで回している子供がいた。
私だ。
私は犬が大好きなので塾に行くと必ず話し掛けてなで回し、帰りも話し掛けてなでた。
モナカはなでられるとき、必ずふにゃあっととろけたチーズみたいな顔で耳をペタンコに畳んで待っていた。
外飼いの犬だったので耳の中にダニがよくくっついていたため、見つける度に私が取ってあげていた。
耳に手を突っ込んでも大人しくしていたので、信頼関係は出来ていたようだ。
お散歩について行ったり一緒に遊んだりもした。
しかしモナカはワイルドな犬である。
距離感を間違えるとどんなに親しかろうと襲ってくる女子だった。
飼い主さんでも無理矢理動物病院に連れて行こうとすると出血するほど噛むと言っていた。
そんな大型犬と仲良くしていたのは我ながら恐れ知らずだったな、と今になって思う。
食事中にちょっかいをかけて「ガルル!」と怒られたことはあったものの、噛まれたことは一度もなかった。
ある日、家にいると自分の飼ってる犬がしきりにドアの外を気にしていた。
ずーっと扉に鼻をくっつけてスンスンしている。
疑問に思った親が扉をそーっと開けたあと素早くピシャっと閉めた。
「モナちゃんいるんだけど」
え???
何故ここにモナカが?
近所とは言え、私の家を知らないはずなのに?
君はいつも塾の庭に繋がれているだろう?
しかし微かにキューキューという声やピーピー鼻を鳴らしている音が聞こえる。
「モナちゃん一人でいる」「多分脱走だこれ」と家族は大慌て!
なんせイノシシ狩り犬、立ち上がると小学生の私とほぼ同等の大きさだ。
それに今、玄関に小さめの飼い犬もいる。
しかしそんなことには一切構わないモナカ。
彼女が私の飼い犬を完全無視しているのは、「いざとなったら私が倒せばいい」「私の方が圧倒的に強いから♪」と思っている証拠だった。
(アイツはいざとなったらヤる女です。小動物を倒してるのを見たことがある。)
突然の大型犬の訪問。
家族は半分パニックになりながら「怖いからアンタが出て」「アンタに会いに来てるから」「自分ホント無理!」と私が生贄に差し出されることになった。(なんでよ)
小学生ながら私とモナカは旧知の仲だったので「はいはい」と言いながらガラッと扉を開けると、
「お、やっぱそこいるじゃーん!」「やっほー✋遊びに来ちゃったよ~ん😆」みたいな顔で思いっ切り飛びついてきた。
本当によく私の家が分かったものだ。
私は「モナちゃん、飼い主さんは?」「一人でどうやって来たの?」と聞いてみたが、本犬ははしゃいで何も話を聞いていない。
ぴょんぴょこしている彼女に「一緒におうちに帰ろうよ」と声を掛けてみた。
せっかく自由を手に入れたのにまた繋がれる人生に戻ってくれるだろうか?
「やだねーバイバーイ👋」と走って逃げていく可能性だってある。
「無理だよね…」とダメもとで言ってみたところ、彼女は快く承諾。
私に着いてきながら元来た道に向かって行った。
とにかく人生初の自由ではしゃぎまくるモナカ。
私の周りをぐるぐる走り回りながらついてくる。
途中途中、知らない家の庭に侵入して駆け回るので「モナちゃんダメだよ」「よそのお家だよ」と声掛けをした。
「ウェ~イwwwたっっのしいいいいいwwwww」
みたいな顔をしている。
話を聞いてるのか聞いてないのか分からないが、2周すると私の元に戻って来る。
そしてまた私の周りをぐるぐるする。
高速でぐるぐるする犬と前進する小学生女児。
それを繰り返しながらモナカの飼い主である塾の先生の元へ向かった。
塾に到着するとモナカ自ら「アタシいっちばあああああああん!」「Hoooooooooo!」みたいなノリで走ってぴょーんと柵を乗り越え、元の犬小屋まで戻って行った。(滑らかに柵を超えたので「あ、この柵の高さもうダメだ」と悟った)
自らダッシュして戻るの、聞き訳が良すぎるなと思いながらホッとして呼び鈴を鳴らし、塾の先生に事の顛末を説明した。
あれ以降そんなことは無かったけれど、今でも思うのが「犬は本気出せば訓練せずとも嗅覚で見つけたいものを見つけられるんだな」ということだ。
家がめちゃくちゃ近かったとは言え、前日には雨が降っていた。
そんな状況で私の臭いを辿って家まで来たのだ。
しかもキューキューピーピー鳴いて「ここにいるんでしょ?」「開けてー」と訴えていたので、絶対的確信があったようだ。
恐るべし犬の嗅覚!
私が小学生の時の話なのでモナカはとっくに亡くなってしまったけれど、彼女が脱走した時に「せっかく自由になったしどこ行こっかな~?」で「そうだ!アイツの家遊びに行こう!」と真っ先に私に会いに来てくれたのは大人になった今でもちょっと嬉しいハプニングの思い出です。



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