こんばんは。本日バイト先の共用トイレが酷く汚れ遊ばしていることに気付き、一人黙々とお掃除していた私です。
神様、見てましたよね?
もうすぐ年末ジャンボの時期ですよね?
私の財布(ここ)、空いてますよ?
ここ二日間、黙々と倉庫で一日中選果作業に勤しんでいた私。
この量を今まで一人でこなしていたなんてとんでもねぇな、農家さん。
そう思いながらどうにか徐々にみかんに目が慣れてきました。
2年目にしてまた一つ、レベルアップしたね★
本日は収穫です。
今回も「興津」という品種。前回の残りを採っていきます。
農家さんは朝礼で「軸はしっかり短く切ること!」と念押ししていた。
こないだ軸がりんご並みに高いまま籠に入れていた人がいたので、周りの実を傷付けぬよう選果時により分けて改めて切っていたからだ。
横で深く「うんうん」と頷く私。
大量のみかんが流れてくる中それだけ別により分けるの、大変だったんだぞ!
こんなスタートからみんなで手分けして順に収穫🍊
1つの木にみんな一斉に「かかれー!」と言った感じではさみでパチパチ切っていく。
選果でより厳しい目を持った私は以前より注意し、素早く傷を探し当てポッケに入れていた。
「これいい」「これダメ」「まぁOK」「ダメ」「OK」「OK」「腐ってる」
目つきもひよこの鑑定士ぐらい厳しくなり始めた。
これが…バージョンアップした私だよ。
本日は農家さん、ベテランのおじさん夫婦、私、青年、女子、マダム、新おじ×2。
話によるとどうやら“おぢ”は辞めたようだ。
最後まで若い女子としかしゃべらなかったおぢ。何だったんだ、まじで…。
マダムは誰とでも臆せず喋ることが出来るようで、どんどんみんなに話し掛ける。なぜか農家さんの経歴を熟知していたのはそうした理由だろう。情報収集力が凄い。
私のところにも「うちに鳩が来て巣を作っているのよぉ」「こないだなんかね」と他愛ない話をするのでうんうんと聞いていた。
一方若い女子にも割と話し掛けられる。
彼女もコミュ力が高いので、誰とでも会話も弾ませられるし自らどんどん話し掛けるのだ。
疑問に思ったことはジャンルを問わず積極的に聞いている。
普段だまーって作業している私とは大違いだ…
あれだけ1つのことから話を膨らませ、場の空気を作るなんて…ディズニーの風船ぐらい中々萎まないやん。
そんな二人の凄さを感じながら私は収穫していった。
それにしても今日は寒い!
気温がグンと下がり、風が冷たく一気に真冬感が出ている。
朝と15時近くからの冷え込みが危ないので、しっかり着込みつつその膨張した服でガサゴソと枝に分け入って作業をした。
実を採り終えた木はオレンジから緑一色になる。
重く垂れ下がった枝が一気に軽くなってスッキリした風貌だ。まるでロング→ベリーショートに散髪したぐらいのスッキリ感。
あれだけの重りをずっと身体にくっつけていたのだ。木もきっと喜んでいるに違いない。
今日はマダムと女子が午前上がりとのこと。
迷路のように入り組んだみかん畑から抜け出すときに女子に呼び止められた。
「他にも農業のバイトに従事したことってありますか?」と。
聞けば今の別のアルバイトが不安定なこと、また今のみかんの収穫バイトが働きやすいため他にも農業バイトが合ってるのではないか?と考えたとのことだった。
いやね、ここが働きやすいのはこの農家さんが寛容だからなんよ。
他の農業バイトやったことあるけど、神経質な農家に行くとまぁースピードと効率、そして力仕事を求めてくるのでそれが出来ないと怒られるんよ。(→めちゃくちゃ怒られた人)
農業がのんびりなのではなく、農家さんの人柄と方針が全てなのだ。
今のバイトは基本「収穫のみ」で力仕事も男性がやってくれるからね。
そもそも「A品のみかんも自由に持って行って良いよ」「ここで働く人の特権だよ」とか絶対他では言われないもん。
私なんざ前職で基本、腐りかけの農作物しか頂いたことなかったんだぜ?
環境大事大事!
そんな話をしたら彼女が経歴を語りだした。
正社員をやっていたけれどしんどくなって辞めたこと。
みんなが当たり前の様にしている「正社員」「毎日フルタイム勤務」「キツいお局支配環境への順応」「ギスギス職場への適応」が出来なかった、という話。
そんな職場に疲れ切ってみかんのバイトに応募したのだとか。
「私、みんなのやってる“最低ライン”が越えられないんです」
「どうやって生きていったら良いかがよく分からなくて…」
分かる…大いに分かるよぉぉぉぉぉ!
私もほぼほぼ、おんなじやでぇ😭😭
フルパワーで働きながら波風立てないよう、上司と周りのご機嫌取りして毎日サビ残して後輩指導もしてお客様のクレームも受け付けて謝って、年々責任と仕事量だけが重くなり身も心もすり減っていく毎日。
なんでみんな、そんな環境の中に人生の大半の時間缶詰にされて平気なのか、自分も分からんもん。
そこで一気に盛り上がって彼女と共鳴してしまった。
こんなに明るくてコミュ力も高いのに私と同じような悩みを抱えていることが意外だった。
参考になるかは分からないものの、自分の知っている限りの知識と経験をもとに「今の世の中いろんな働き方があるよ」と話した。
彼女は喜んで「こういうことが知れて出来て嬉しい!」「私、ちっちゃいものクラブみたいに生きたくて」「またお話させてください!」と語っていた。
“ちっちゃいものクラブ…!”
おじゃる丸やな、と思いながら「派手さはなくとも慎ましく生きていきたい、ということかな?」と推測しつつ。
「生きていくって難儀やな」
「自分の適性なんて分かんないし」
「あとマジョリティーへの当てはめの不適合よな」
「世の中そんな悩みを抱えている人は案外多いのでは?」
と思い始めた昼下がりだった。



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