昔、保護犬を飼っていた話② ~お迎え編~

お品書き

前回、保護犬をわちゃわちゃ大カオスな中で対面した私達。
https://clemore2022.xsrv.jp/2025/11/22/%e6%98%94%e3%80%81%e4%bf%9d%e8%ad%b7%e7%8a%ac%e3%82%92%e9%a3%bc%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%84%e3%81%9f%e8%a9%b1%e2%91%a0%e3%80%80%ef%bd%9e%e5%87%ba%e4%bc%9a%e3%81%84%e7%b7%a8%ef%bd%9e/
そこから愛犬を選べるのでしょうか?

この状況の中で一人、サークルの中央でだまーってこっちを見ている真っ黒な子犬。
子犬なのにほぼ微動だにしない。
そして凄まじい目力。
りんたろうはただただ、人間達を観察していた。
「人間をじっと見てるってことは人間に興味があるんだよね?」
「この子、落ち着きがあってなんだか賢そうね」
と私達は話し合った。
凄い目つきで見ている…割りにちょっと人間は気になるらしく、鼻先だけちょっとこちらに伸ばしてクンクンしている。
「ほら、こっちおいでよ」
と私が近寄って手を伸ばすとサッとサークルの中央の定位置に戻ってしまった。

ここで私はピーンと来たワケである。
「――――この子、私とおんなじじゃね?」
人に興味はあるけど行けない。警戒心の強さ、怖さから引っ込んでしまう。
自らどんどんフレンドリーに人の輪の中に行けないタイプ…。
まさしく私…私と同じ陰キャ味がある…!!!

急に親近感を覚えた私は「やはりこの子にしよう」と言い出した。
親はかなり心移りしていて「ここに来るときに見たフレンドリーなチンの女の子が可愛かったじゃない」「あの子がいいじゃない」と言っていた。しかし私が、
「いーや、この子だね」
「この眼力、タダ者じゃないよ」
と言い張って彼、りんたろうはその日のうちに我が家へトライアルとして来ることになった。
相性を確かめるトライアル、と言ってもそれは既にお迎えに近い。
何故ならふわふわの子犬を抱っこして家に連れ帰って「やっぱいらない」なんて、犬好きはしんでも言う訳がないのだ。
家族全員、メロメロです。

ちなみに連れ帰るのはケージに押し込めるのは可哀想なので、私が抱っこして景色を見せながらにしました。
一度もシャンプーしておらず、山の中一人彷徨っていた犬だったので、抱っこ中はプ~ンと獣臭さが漂い、手はチクチク痒くなりました笑
名前は特に候補がなく、「急に名前が変わると本犬もビックリしてしまうから」とそのまま仮名の「りんたろう」になりました。

後日、施設に正式にお迎えすることを申し出たら「あの子、なかなかでしょ?」と言われてポカンとする私達。
それが何を意味するのか…
それは長く付き合っていくうちに、緊張から猫を被っていたりんたろうの真の性格が徐々に露わになっていくのです。(今後、続編予定)


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